就労申請の“必要書類”は?


就労ビザの申請で準備すべき申請書類

 就労ビザの申請において準備すべき申請書類は大きく分けて3種類有ります。

まず第一は作成する申請書類、在留資格認定証明書交付申請書や在留資格変更許可申請書、申請理由書(職務内容や雇用経緯などの説明書)。第二に申請人本人が準備すべき資料。第三に申請人の受入先となる企業などが準備すべき資料。その他個々の状況に応じて勘案する資料となります。最低限必要となる申請書類の案内は出入国在留管理局(入国管理局)サイトに掲載が有りますが、許可率を上げる為には状況毎に更に工夫が必要です。稚拙な表現などで誤解を招くと許可となりませんので良く注意しましょう

以下は在留資格「技術・人文知識・国際業務」の許可を求める場合に必要とされる申請書類の一例です。


一)作成する申請書類

 1.  在留資格認定証明書交付申請書・在留資格変更許可申請書 … 各記載項目には真実を正確に記入します

2.  申請理由書(職務内容などの説明書) … 学歴・職歴、雇用経緯、職務内容、事業内容や実績を記載します 


二)申請人本人が準備する資料

3.  旅券    … 認定申請;見開写真頁コピー提出(無くてもOK)、変更申請;申請時に提示

4.  在留カード … 認定申請;不要(持っていないので)、変更申請;申請時に提示

5.  申請用写真 … 申請書1枚目の右上に貼付(縦4cm、横3cm、無帽無背景の証明写真)

6.  履歴書   … 一般的な履歴書書式で可(学歴、職歴は特に正確に記載、職務内容や実績、保有資格なども記載)

7.  学歴証明書 … 学歴及び学位の証明(大学機関などの卒業証書原本または卒業証明書、合わせて成績証明書)

8.  在職証明書 … 実務経歴を証明する必要が有る場合(実務経験年数で許可基準をクリアする場合は特に重要)

9.  住民票写し … 認定申請;不要、変更申請;世帯全員記載 ※マイナンバーの項目のみ記載省略で

10.  収入証明書類 … 就業実績が有る場合、住民税の課税証明書及び納税証明書(直近1年分)、本国発行所得証明

11.  保有資格などの証明資料 … 日本語検定証明書、技術系有資格、その他


三)申請人の受入機関などが準備する資料

12.  全部事項証明書 … 法人の場合は謄本(全部事項証明書)、自営業などでは事業開設届コピーなど

13.  決算書コピー  … 直近決算分(損益計算書のみで可)、新規事業では計画書、自営業では確定申告書控コピー

14.  給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表コピー … 税務署受付押印が有るもの

15.  会社案内など … 事業内容や取引先、法人沿革などが分かる案内物、ホームページ印刷物など

16.  労務契約書類 … 申請人との労務契約内容を記載した雇用契約書、事業委託契約書、転勤命令書、その他

17.  外国人従業員名簿 … 現在契約中の外国の方が在籍している場合(合わせて該当者の在留カード両面のコピー)

18.  代表者の所得証明 … 新規事業や自営業などの場合、受入機関の事業実態の補足資料として必要な場合のみ

19.  その他関係資料  … 取引関係書類、取扱商品などの説明書類、受入機関のスナップ画像など


他)個々の状況に応じて提出する資料

20.  事業計画書 … 新規事業などで事業運営年数が浅い場合、また赤字決算が二期以上継続している場合など

21.  その他   … 個々の状況に応じて勘案する資料


*海外から手配する各種証明書は日本に取り寄せるまでに日数を要しますので、計画的に準備をしましょう 

*発行書類に関しては申請前3ヶ月以内に取得したものに限定されます(海外の機関発行のものは6ヶ月以内)

*個々の状況に応じて更に提出書類を追加します(学歴、職歴、事業実態などで総合判断します) 


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申請理由書には何を書くべきか

 申請理由書(職務内容などの説明)には、大きく分けて二つの事を記載します。

一つは申請人の学歴や職歴が求める在留資格の許可条件を満たしている点です。大学機関などの卒業歴や学位、また実務経験の詳細(勤務先などの名称、所在地、職務内容や実績)を記載します。もう一つは予定する職務内容が求める在留資格の許可範囲で有り、受入機関などにおいてその業務が日常的に発生する事業実態がある点です。合わせて事業実績や将来的な展望なども絡ませて説得力の有る申請理由書を作成します。作文が苦手な方は書類作成代行のご検討をおススメします

*申請理由書は事実事項を記載した証明書と違い、申請者側の証明したい内容を事細かに伝える事が可能となる有効手段です

職務内容の説明は部外者に理解出来るように

 様々なビジネスが有り、様々な業務が存在する現在ですので、それらを説明する際には注意が必要です。

同じ業界、業種では当たり前に通じる肩書きや業務内容の呼称も、それ以外の方からすればその意味が分からない事も多く有ります。就労資格の申請において受入機関などの事業内容、申請人の職務内容に関して説明する場合、出来る限り一般的な文言で行うように努めましょう。カタカナ表記の格好良い表現などは極力控えましょう。

*カタカナ表記(多くは英語のカタカナ読み)、英語表現で文字数が多い、専門用語過ぎるなど、注意しましょう


就労させたい気持ちは理解出来ます

 日本の経済動向、色々な指標が出ていますが現場には問題も山積しています。

慢性的な労働力不足となっている業界などでは、処遇面を改善してみても優良な人材が集まらない事も多く有ります。そのような状況で、日本人が働きたがらないような職種で活躍してくれる外国の方(留学生のアルバイトも含みます)は本当に貴重な存在となっています。最近ではコンビニ、ファストフード店、居酒屋などでは外国の方が常に頑張ってくれていると感じます。事業を行う経営者の立場からすれば、学生バイトの期間だけで無く卒業後も雇いたいと考える事も多いでしょう。

ただ、現状ではレジ打ちや品出し作業、接客、厨房調理などの業務は就労資格で許可される範囲には入っていません。工場などでの作業においても概ね該当してきません。勤務態度も良好で真面目に働いてくれる優良な外国の方、当然雇用を継続したいと考えるのは至極当然ですが、残念ながら就労ビザの取得は困難と言わざるを得ません。就労させたいお気持ちは十分理解出来るのですが、何とも・・・。

*単純労働(この表現が適切かどうかは別として)に分類される業務範囲においては、就労ビザでの許可は下りません


 当事務所では、特に申請前の正確な状況把握に注力します。様々な視点から分析して個々の状況に合わせた最適なサポートをご提案致します。何か審査に不利な状況(過去の法違反、転職回数が多いなど)が有っても、総合的に経歴や就労条件、受入機関などの実績を訴える申請書類を整え、リスクを最小限にしてお客様とゴールを目指します。

皆さまそれぞれに状況が異なりますので、まずはお気軽に「無料相談」からご連絡下さい