“在留特別許可”の意義


違法状態からの救済

 当たり前ですが、不法滞在は法違反の状態です。

摘発されれば国外退去などの厳しい処分の対象となります。

ただ、人道的な配慮が必要となる「特別な事情」を抱えている場合、救済されることがあります。

退去強制手続において総合的に判断した結果として「在留特別許可」を受け、正規の在留状態となるケースです。

その在留特別許可が下りるか下りないか、許可事例・不許可事例も法務省サイトで公開されています。

 時期によって(5~10年前など)は比較的容易に在留特別許可を受けられた時代も有りました。

ですがここ最近、明らかにその許可数は減少しているのが統計からもはっきり分かります。

  2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年
在留特別許可件数  6,879 5,336 2,840 2,291 2,023  1,552

(法務省公開統計より)

 この数字の推移、分母となる不法滞在者数が大幅に減少したからではありません。

不法滞在者数はここ数年約6万人前後で推移していて、在留特別許可件数の減少とは比例していません。

一概には言えませんが、許可判断が以前に比べ厳格化していると感じます。

在留特別許可に対してのハードルは低くないです。

在留特別許可の意義、本質とは

 法違反の状態で本来ならペナルティを受けるべき状況を救済する「在留特別許可」とは何なのか?

罪を犯しても情状酌量の余地が有る場合、厳格な処罰だけで無く人道的配慮を優先する温情処分が必要でしょう。

入管法違反で退去強制事由に該当しても、救われるべき状況だと思えるケースは確かにあります。

在留特別許可はそうした場合に限って下される裁量処分です。


制度の意義 ) 人道的配慮など特別な事情を考慮すべき場合に限っての、『在留特別許可』です


 救済すべき、救済が望ましい状況に対しては、在留特別許可を与えることは必要でしょう。

もちろんこれまでの違反を十分に反省し、今後は法令遵守を一層強く意識してもらうことが絶対です。

その為にも結果に至る過程においては、厳格で適性な手続処理が必要だと考えます

簡単では有りません

 当サイトも含め在留特別許可に関しての情報や手続サポートを掲載している専門事務所は多数あります。

中には、「確実に在留特別許可が取れます!」「失敗しない在留特別許可!」などのキャッチコピーも見ます。

正直、ここ最近の現状を知っていると中々そんな表現で情報提供は出来ないと思います。

確かに許可方向となるプラス要素を持ち合わせているケースでは、ある程度の見込みも立つでしょう。

それでも違反状態からの手続ですからリスクも高いです。

結果保証などは怖くてとてもご提案できません。


心構え ) 稼動目的などの自己都合での不法滞在、簡単に『在留特別許可』を受けられると勘違いしないこと


 現在の違法状態を何とかしたい、家族との生活は落ち着いているし国外退去なんて考えられない。

それぞれに言い分、主張したいことはあるでしょうけど、在留特別許可を受けられると簡単に考えてはいけません。

出来る限りの準備をして、リスクを覚悟して手続に向き合うべきでしょう。

当事務所では個々の事情を把握した上で最大限のサポートをします。

「在留特別許可」に向け、緊張感を持って手続準備を進めましょう

埼玉県さいたま市のビザ申請、在留資格、在留申請専門の行政書士、オオノ法務事務所

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在留特別許可サポート  

出頭し退去強制手続を受け、最終結果としての在留特別許可を請願します。駄目なら国外退去となる諸刃の剣です。


【 在特請願サポート 】

例)婚姻関係が存在するケース

参考)198,000円



在留特別許可は本当に”特別”な場合に限られます

 『在留特別許可(ザイリュウ-トクベツキョカ)』、『在特』とも呼ばれる黒を白に変える魔法のような処分。

本来ならばその法違反により国外退去(退去強制処分)となる所、日本での滞在を継続するだけの特別な事情(止むを得ない状況)を考慮して、特別にその後の正規在留を許可する処分の事です。通常の在留関係の手続とは異なり、在留特別許可を求めて申請する行為は存在しません。退去強制手続を進められた結果、最終処分として受けられる例外的で”特別”な判断です

 この在留特別許可、その手続の流れや判断基準は結構変遷しています。時期によっては出頭後1ヶ月程度で在特判断が出ていた、日本人と婚姻関係に有ればほとんどが大丈夫だったような時代も有りました。ですがここ最近は非常にシビアになっていると感じます。シビアと言うのか、本来の違反処分として妥当と言うのか、いずれにしても出頭する側にとっては厳しい状況に有ります。在留特別許可はやはり”特別”な場合にのみ下される処分なのだと痛感させられます

*手続結果が出るまでは相当な期間を要しますので、当然ですが十分に「覚悟」する事が必要となります


 当事務所では、まずは不法滞在状態の正確な状況把握に注力します。様々な視点から分析して個々の状況に見合う選択肢、可能なサポートをご提案致します。直ぐに帰国を目指す場合、何とか日本に留まりたい場合、制度の説明を含め正しく現状を理解してもらいながら、希望するゴールを一緒に目指します。日々積み重なる法違反状態への後悔、発覚するリスクに怯えて暮らす不安、早く何とかしましょう。当方へ連絡を頂いても通報はしません、まずは一度ご連絡下さい